日本沈没2020 ニュース

<インタビュー>日本沈没2020」湯浅政明監督が描くリアル 「国って何だろう?」を考える

「日本沈没2020」を手がけた湯浅政明監督(C)“JAPAN SINKS:2020”Project Partners
「日本沈没2020」を手がけた湯浅政明監督(C)“JAPAN SINKS:2020”Project Partners

 小松左京さんのSF小説「日本沈没」が原作のアニメ「日本沈没2020」がNetflixで配信がスタートした。これまでも映像化されてきた名作で、アニメは「夜明け告げるルーのうた」「四畳半神話大系」「映像研には手を出すな!」などで知られる湯浅政明さんが監督を務めた。湯浅監督は、これまで独創的、唯一無二の映像表現で見る者を驚かせ、魅了してきた。湯浅監督が「日本沈没」を作ると聞いて、一体どんな作品になるんだ!?と胸を躍らされた人も多いはず。湯浅監督に制作について聞いた。

 ◇国って何だろう?が軸

「日本沈没」は1973年に発表された小松さんの小説。同年、公開された実写映画は配給収入が約28億2000万円を記録。2006年には、草なぎ剛さん、柴咲コウさんが出演する実写映画も公開され、興行収入が約53億4000万円を記録するなど大ヒットした。「日本沈没2020」の舞台は2020年で、日本で突然、大地震が起こる。大混乱の中、東京都内に住むごく普通の家族、武藤家の歩と剛の姉弟らは東京からの脱出を始めるが、沈みゆく日本列島は、容赦なく武藤家の面々を追い詰める。極限状態で突きつけられる生と死、出会いと別れなどが描かれる。全10話。

 湯浅監督は「日本沈没」のアニメ化のオファーを受け、まず「面白い」と感じたという。

 「全く考えていなかったジャンル。パニックもので、今までとはタイプが違う。どう作るのか分からないところが面白い。どうにかできるように考えるのが面白そう」

 「日本沈没2020」はタイトルの通り、2020年が舞台だ。原作が発表されたのは半世紀前でもある。

 「『日本沈没』が発表されたのは、高度成長のイケイケの時代。そんな時代に何か落とし穴があるかもしれない……と書かれたのだと思います。2020年になり、日本の経済のピークが過ぎ、沈没するんじゃないか……と。沈没したくないけど、沈没するかもしれない。小松さんは沈没後の世界も描いていますが、『日本沈没2020』は、その後の世界を含めて描くことに意味があると思っていました。新たな物語、家族を描くことが面白いと思いました」

 湯浅監督は「国って何だろう?」と改めて考え、物語の軸にしようとした。

 「これまでの『日本沈没』とは違った視点を取り扱おうとしました。人種問題、国家紛争もある中で、国って何だろう?と。生まれたところが国なのでしょうが、国には普段、恩恵を受けつつも『関係ない』と言いながら、日本の選手が活躍すればやっぱりうれしい。ナショナリズムに気をつけながら、国とは何か? 自分が立っている地面は何だろう?と考えていました。それがなくなることで、何だったかを確認したい気持ちがあり、そこを軸にしています。震災の時にも感じたことを考えながら、描こうとしました」

 ◇誰がいつ死ぬか分からない 何が起こるか分からない

 「日本沈没2020」はリアルだ。人が簡単に死んでしまうし、人々は絶望的な状況の中で感傷的になる時間もないまま、パニックに巻き込まれてしまう。クールかつ俯瞰(ふかん)的な視点で社会を描いている。

 「自分自身にそういう視点があるのかもしれません。起こったことを受け止められないまま物事が動くことってありますよね。誰かが死んだり、すごいことが起きても、咀嚼(そしゃく)する時間もなく、どんどん物事が進んでいく。何かが起きているけどよく分からないまま、その場その場を何とか生き抜いていこうとする人々を描こうとしました。実務として国を動かしている人ではなく、普通の人々の視点で。いろいろなタイプの人が出てきます。特殊な人も普通の人もいる。日本が大好きだったり、嫌いだったり、気にしていない人もいるし、海外の人もいる。何が起こるか分からないし、誰がいつ死ぬか分からない」


 湯浅監督の作品は、独特の映像表現が注目されがちだが、これまでも社会、人間関係を丁寧に描いてきた。

 「特に社会を……というわけでもないですし、子供の頃は社会にそんなに興味がなかったのですが、いろいろ考えたり日々発見もあって、それが興味につながっています。俯瞰気味に見えてるものを主観的に描く感じです。『日本沈没2020』の主人公たちに見えているように」

 ◇絶望の中に希望も 一筋縄ではいかない…

 映像表現もリアルを目指した。過去に湯浅監督は「(それぞれの作品に挑戦が)一つはあった方がいいと思っているんです」と語ったことがあった。「日本沈没2020」の挑戦とは……。

 「シンプルにリアルっぽく描こうとしました。キャラクターもどこにでもいそうな家族ですし、ありのままに描くのが挑戦でした。淡々と出来事が起こっていく中で、キャラクターの反応もデフォルメせずにやっていれば、自分が考えるリアルになるのかな? とんでもないことも起きるけど、表現はそんなにエモーショナルじゃない。出来事が染みこまないまま進んでいく。そんなシーンを重ねると、アニメーションとしてリアリティーを感じるかもしれない。今まであまりやっていなかったので、伝えるのが難しいところでした」

 湯浅監督は「いつも前向いて、できることをやっていく。人間らしさのある人々を描きました」とも語る。絶望的な状況が描かれるが、希望もある。「日本沈没2020」は一筋縄ではいかない。まさに怪作にして快作に仕上がった。

(C)“JAPAN SINKS:2020”Project Partners
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<アニメ紹介>「日本沈没2020」 湯浅政明監督が初アニメ化 突然、大地震が…

アニメ「日本沈没2020」の一場面(C)“JAPAN SINKS:2020”Project Partners
アニメ「日本沈没2020」の一場面(C)“JAPAN SINKS:2020”Project Partners

 小松左京さんのSF小説「日本沈没」が原作のアニメ「日本沈没2020」が動画配信サービス「Netflix(ネットフリックス)」で7月9日、配信をスタートした。これまでも映像化されてきた名作で、アニメ化されるのは初めて。「夜明け告げるルーのうた」「四畳半神話大系」「映像研には手を出すな!」などで知られる湯浅政明さんが監督を務めた。

 「日本沈没」は1973年に発表された小松さんの小説。同年、公開された実写映画は配給収入が約28億2000万円を記録。2006年には、草なぎ剛さん、柴咲コウさんが出演する実写映画も公開され、興行収入が約53億4000万円を記録するなど大ヒットした。

 「日本沈没2020」の舞台は2020年で、日本で突然、大地震が起こる。大混乱の中、東京都内に住むごく普通の家族、武藤家の歩と剛の姉弟らは東京からの脱出を始めるが、沈みゆく日本列島は、容赦なく武藤家の面々を追い詰める。極限状態で突きつけられる生と死、出会いと別れなどが描かれる。

 「SSSS.GRIDMAN」などの上田麗奈さんが歩、「ワールドトリガー」などの村中知さんが剛をそれぞれ演じるほか、声優として佐々木優子さん、てらそままさきさん、吉野裕行さん、森なな子さん、小野賢章さんらが出演する。「映像研には手を出すな!」などのサイエンスSARUが制作する。

(C)“JAPAN SINKS:2020”Project Partners
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追加キャストに塩田朋子、濱野大輝、ジョージ・カックル、武田太一 仲間との出会い 新カットも公開

「日本沈没2020」の一場面(C)“JAPAN SINKS : 2020”Project Partners
「日本沈没2020」の一場面(C)“JAPAN SINKS : 2020”Project Partners

 小松左京さんのSF小説「日本沈没」が原作のアニメ「日本沈没2020」に声優として塩田朋子さん、濱野大輝さん、ジョージ・カックルさん、武田太一さんが出演することが6月12日、分かった。塩田さんは死者と交信できる能力を手にした室田叶恵、濱野さんは室田叶恵の秘書・浅田修、カックルさんは大道芸人・ダニエル、武田さんは元関取・大谷三郎をそれぞれ演じる。

 14歳の少女・武藤歩らは極限状態で旅を続ける中、コミュニティー施設シャンシティにたどり着き、室田叶恵らと出会うことになる。武藤歩らと仲間の出会いなどを描いた新たなカットも公開された。

(C)“JAPAN SINKS : 2020”Project Partners
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キービジュアル解禁 一枚の写真 笑顔の一家 大震災直後なのか…

アニメ「日本沈没2020」のキービジュアル(C)“JAPAN SINKS : 2020”Project Partners
アニメ「日本沈没2020」のキービジュアル(C)“JAPAN SINKS : 2020”Project Partners

 小松左京さんのSF小説「日本沈没」が原作のアニメ「日本沈没2020」のキービジュアルが4月16日、公開された。海岸で青空と太陽で照らされる一枚の写真が描かれたビジュアルで、写真には大震災直後のような風景をバックに、主人公の武藤歩を中心に、一家が笑顔で並んでいる。

主人公の声優に上田麗奈 村中知、佐々木優子、てらそままさきも出演 東京タワー!? カット公開

アニメ「日本沈没2020」の一場面(C)“JAPAN SINKS : 2020”Project Partners
アニメ「日本沈没2020」の一場面(C)“JAPAN SINKS : 2020”Project Partners

 小松左京さんのSF小説「日本沈没」が原作のアニメ「日本沈没2020」で、上田麗奈さんが主人公で五輪を目指して陸上に打ち込む14歳の少女・武藤歩の声優を務めることが3月26日、分かった。村中知さんが、歩の弟でオンラインゲームで世界とつながる少年・剛、佐々木優子さんが歩の母で元水泳選手のマリ、てらそままさきさんが父・航一郎をそれぞれ演じる。

 アニメは「夜明け告げるルーのうた」「四畳半神話大系」「映像研には手を出すな!」などで知られる湯浅政明さんが監督を務める。東京タワーのような塔が折れ曲がり炎に包まれる様子を描いたカットも公開された。

 上田さんは「とてもうれしかったのと同時に、ドッと緊張が押し寄せてきました。オーディションの時から、湯浅監督の中にしっかりとしたイメージが出来上がっているように感じましたし、オーディション用の原稿を読んだだけでも心をつかまれる感覚がありました。そんな作品に携われることがとても光栄であり、その分プレッシャーも……。ドキドキしながらも、とにかく全力でぶつかってみよう、と気持ちを整えていきました」と話している。

(C)“JAPAN SINKS : 2020”Project Partners
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「日本沈没」が初のアニメ化 湯浅政明が監督 2020年が舞台

アニメ「日本沈没2020」のビジュアル(C)“JAPAN SINKS : 2020”Project Partners
アニメ「日本沈没2020」のビジュアル(C)“JAPAN SINKS : 2020”Project Partners

 映画化、テレビドラマ化されてきた小松左京さんのSF小説「日本沈没」が、初めてアニメ化されることが10月9日、明らかになった。タイトルは「日本沈没2020」で「夜明け告げるルーのうた」「四畳半神話大系」などで知られる湯浅政明さんが監督を務める。2020年にNetflixで全世界に配信される。

 「日本沈没」は1973年に発表された小説で、累計発行部数が約470万部を誇るベストセラー。同年、公開された実写映画は配給収入が約28億2000万円を記録した。2006年には、草なぎ剛さん、柴咲コウさんが出演する実写映画が公開され、興行収入が53億4000万円を記録するなど大ヒットした。

 アニメ「日本沈没2020」は、2020年、東京五輪を終えたばかりの日本で突然、大地震が起こる。大混乱の中、東京都内に住むごく普通の家族、武藤家の歩(あゆむ)と剛(ごう)の姉弟らは東京からの脱出を始めるが、沈みゆく日本列島は、容赦なく武藤家の面々を追い詰める。極限状態で突きつけられる生と死、出会いと別れの選択などが描かれる。全10話。

 ◇湯浅政明監督のコメント

 国ってなんだ? 日本人ってなんだ? 生まれた場所とそこの環境で何が決まるの? 決まらないの? 子供の頃に疑問に思った自分へ答えるべく、このビッグタイトルへ挑みます! オリンピックイヤーに起きた、国家の存亡にかかわる天変地異の中を避難する一つの家族と、たまたまそこへ居合わせた人たち、出会う人々にフォーカスし、大災害の顛末を描きます! ご期待ください。 

 ◇小松左京さんの次男 小松実盛さんのコメント

 アニメ「日本沈没2020」は、これまでの「日本沈没」から派生した劇場版映画、テレビドラマ、コミックとは全く異なる点があります。

 地殻変動の詳細や政府の対応、海外からの支援も何もかもが分からない目隠し状態に投げ出されてしまった、令和の時代に生きる等身大の日本人一家に焦点が当てられているのです。小松左京が「日本沈没」に込めた“恐るべき危機を乗り越え生き残った日本人だからこそ、人類社会が直面するさまざまな危機への解決に貢献でき、世界で見直され、未来に特別な役割を果たせる”という想(おも)い。

 「日本沈没2020」を、世界中の人々に、日本が誇るアニメーションの手法を駆使した作品として楽しんでもらうと同時に、物語に込められた“災害への警鐘”と“危機を越え未来を切り拓(ひら)く”というメッセージを受け取っていただければ幸いです。